カールスルーエで我らが師匠、ステンツェル兄弟の演奏会があるということで1年ぶりに彼らの演奏を聴きに行ってきました。
地図を頼りにたどり着いた場所は醸造酒の製造工場だった跡地。建物はそのままで、一部が住居だったり事務所だったり・・・その中にあるのが小さなホール。
この日はあるお方が75歳になったお誕生日を祝う会。そのなかで彼らがデュオを演奏する内容でした。延々と長く続く祝辞のあとに待ちに待った彼らの演奏。
Ignaz Paderewski: Taenze und Lieder des polinischen Volks aus Zakopane
Ⅰ. Allegro con brio
Ⅴ. Allegretto
Benjamin Britten: Mazurka Elegiaca, op 23/2
(komponiert 1941 auf den Tod von I. paderewski)
Benjamin Britten : Introduction and Rondo alla burlesca, op. 23/1
Franz Liszt: Reminiscences de Don Juan
初めて聴いた、連弾のパデレフスキ。彼らの歌はいつものように素晴らしく、バランスも完璧。兄、ハンスの音楽に対する愛情はいつも感動します。
ブリテンとリストは2台ピアノの作品。第1パートのピアノはフルコンより少し小さめのピアノ、対して第2パートのピアノは自宅に置いてあるような小さなピアノ。
それなのに、第2パート担当のフォルカーの小さなピアノとは思えないくらいのバランスのとれた音には参りました。しかもそのピアノがカ○イのピアノとは!!欧州のピアノかと思いました・・・恐れ入りました。
「ブリテンは随分弾いていいなかったんだよ!」と弟、フォルカーは言っていたけれど、そんなことに気付かないくらいの演奏内容。弾いている姿を見て兄弟愛って素敵だなぁ、としみじみ思いました。
アンコールはルトスワフスキのパガニーニ変奏曲。こちらも好演で、お客さまも大喜び。ピアノデュオの喜び・楽しさをいつも聴衆に伝えることのできる彼らは私たちの目標とするデュオです。
フォルカーは次の約束があるということで、一緒に車に乗せてもらって急いで中央駅へ。数分間のホームでのお話はいつも笑いがたえません。彼の人を笑わせる話術?は今後、我々にも必要だなぁと課題追加。卒業証書もちゃんとお見せして、彼も満足そうでした。2年半は本当にあっという間、とても早かったです。彼らには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
明日からは次の演奏会に向けてスタートです。