8月に放送のあったBSTBS「日本名曲アルバム」、桐朋の友人たちにまぎれて一曲編曲しました。
みんなの良作・力作ぶりに自分の省エネ編曲がはずかしくなりましたが、懐メロ好きの父が「原曲の雰囲気が損なわれなくてよい」とフォローしてくれました。にょっきの実川さんがめだってましたね。何より、深澤さんと張替さんの編曲には感服しました。
10月6日(火)に王子ホールで1966カルテットの演奏会があります。5周年ベスト盤発売記念。編曲自体は新しいものはありませんが、ぼくの新曲が演奏されます。高嶋プロデューサーは1966企画の当初から「編曲ものはきっかけで、最終的な目標はこの編成でのオリジナル曲」とお話されていて「お~、この人あつい!」と思っていたのですが、本当にそれが実現します。
同い年ピアニスト・作曲家の稲本響くんとはもう15年になる付き合いです。彼はミュンヘンで学んだピアニストなのに作曲をしている時間のほうが長く、ぼくは作曲家のはずなのにピアノばかり弾いているという謎の関係。長年彼の曲を編曲してきたのですが、「絶対にゴーストライターにはさせない。ならない。(笑)」という信念でやってきました。編曲という名の「ほぼ作曲」も横行していますし、その境界線は実は難しいので、とても厳格にやっています。
以前にも増して彼の曲は本当に素晴らしいです。昨年の「私という運命について」に続き、WOWOW連続ドラマ「海に降る」が10月10日からはじまります。第1回は無料だそうですので、見てみてください。(無料でも、うちみたいにテレビがなければ見れませんが・・)そんな彼とのもう一つ、11月公開の映画「グラスホッパー」も(映画の編曲は確か3本目ですが、ようやくそれなりになったかも、と思ったり。勘違いかも)。
学生時代からずっと続けている編曲は、得難いたくさんの経験をもたらしてくれています。いろいろ批判されることもありますが、どんな場、どんなジャンルであっても音楽に真面目に向かって悪いことなんてない。だから、やはり省エネ編曲はほどほどにしないと・・ということですね。きっかけをくれた友人にいつも感謝しています。