2015年度より東京芸術大学(和声、2年任期)と桐朋学園大学(理論ピアノ)の非常勤講師となりました。
これまで芸大とはほとんど関わりなく、しかも今年から和声は新しい教科書に。半世紀の「島岡和声」からの全面的な刷新という非常に重要なタイミングでの拝命です。
「5度調属9根音省略形第2転回形下方変位準固有和音」などというのを一つの記号で表すアレで育ってきた者にとって、今回の林達也先生による「新しい和声」は衝撃的といってもいいもの。しかも、出版ほやほや。
山に登るのにこちらの道でいくかあちらの道でいくかであって、目標は一緒。なんて学生に説明したものですが、さて。険しい道を歩いていくかケーブルカーで登るのでは、山頂で食べるおにぎりの味も変わりそう。どんな道が待つのかすら、登りはじめたばかりのぼくにはまだわかりません。期待と不安。
桐朋の理ピは、久々の326でのソロ試験に緊張。三善晃「ピアノソナタ」第1楽章の演奏は惨憺たるものでしたが、この借りはいつか返す。室内楽と理論ピアノはどちらも桐朋の誇れる素晴らしいシステムだと思います。それらに携わることができてうれしさ半分、胃痛半分。