5月5日、新丸ビルでハンガリー舞曲集第1、2集をたくさんの方々に聴いていただきました。通りがかりの人がふらっと寄って聞いてくれるような場というのは私たちには珍しく、まあ私たちとは全く関係のない嬌声なども耳に入ってくるのですが、とはいえ「シューマン変奏曲」を弾くわけでもなし、この曲に合った場だった、のかもしれません。
ラ・フォル・ジュルネはそもそも行くこと自体が今回初めて。ある程度のお金を取るべきコンサートを格安で、しかも何だか十把ひとからげのように提供するというイメージにとても抵抗がありました。もちろんお金が全てではありませんが、音楽のもつ価値を自ら下げるデフレスパイラルでは・・という恐れ。
とはいえ、こういった場によって、本来出会わないものとの出会いが生まれるのかもしれません。連弾に興味を持っていただいて、もしかしたらいつか(私たちとは限らない)デュオのコンサートにでかけてみよう、と思ってくれるきっかけとなるかもしれません。
また、これまでのクラシックの音楽家の活動スタイルが本当に永続的なものなのか、このままでいいのか考える時がとっくに来ているのかもしれません。(かもしれません、ばかりなのに気持ちが出るなあ・・)
あるご婦人が「コンサートに行きますよ」と言ってくれました。うれしいです。でも、一番大切なのは「こどもたち」。素晴らしい音楽、演奏家、楽器や作品などを間近に体感することがどれほど大切か。そのことをもっと考えてほしい。アルゲリッチと安江さんの「動物の謝肉祭」が22時15分開演なんて、子供はもう寝てるよ。
写真は品田真彦さんのお父さんの撮影です。ありがとうございます!